前職は住宅の設計事務所で設計営業をしていた宮師 鈴です。
現在はイラストレーターとしてフリーで活動しておりますが、
設計事務所で働いていた時に『うつ病』になってしまいました。
この記事では
・会社に言いづらい・・・
・社員がうつ病になったらどうしたら良いのか。
そんなお悩みを抱えているかたの、ヒントになることを紹介しております。
必ずしも正解というものではなく、あくまで私が経験し、会社に協力していただいたことをまとめています。
はじめに
私がうつ病になった原因はいくつか考えられます。
・事務所移転による環境の変化
・現在の主人と同棲を始めるための引っ越しによる環境の変化
・強い責任感・プレッシャーを感じやすい元々の性格
などが挙げられます。
あくまで一例で、他にも原因はあったように思います。
原因についての詳しい内容は、またお話ししますが、
上記の内容の通り、一般的によく言われる『パワハラ』『人間関係』が原因ではありませんでした。
仕事の追い込みや、自分自身の性格、環境などの要因が重なり、うつ病を発症しました。
うつ病になって会社に協力していただいたこと
会社内では人間関係も良好で、上司も適応障害の経験者ということもあり、私がうつ病になったと判明した時も会社はとても良心的でした。
わがままもたくさん聞いていただき、対応していただいたおかげで
・約1年で頭を使う仕事もできるようになった。
・会社の転換期ということもあり退職はしたが、フリーランスで仕事ができている。
・約1年で3時間ほどカフェでランチができるようになった。
・約1年で1時間ほどの運転ができるようになった。
など、できるようになった事がたくさんあります。
家族だけではなく、会社にもたくさん協力をしていただいたおかげで今があります。
では、会社に協力していただいたことは何か。
ギュッと絞って、7つにまとめました。
1 担当していたお客様の引き継ぎ
当たり前のことではありますが、休職をするには担当しているものを引き継ぐ必要があります。
もちろん「うつ病」という精神的な病気なので、引き継ぐこともままならない状態な方も多くいらっしゃるので、完璧に引き継ぐことはほぼできないと思っていた方が良いでしょう。
私の場合は、住宅の設計営業で、一人でお客様とお打ち合わせをしていたので、計画中のお家のことを詳しく知っているのは自分だけ。という状態でした。
また、休職ではなく退職をしたいと最初は伝えていたので、そのこともあってキリの良い3月末までは頑張ろうということになっていました。(うつ病が発覚したのは2020年1月中旬)
そのため、約1.5ヶ月間でお打ち合わせと同時進行で、他の設計士に引き継ぐための図面作成や見積もりの状況、お客様のご要望(細かいニュアンスまで)などをまとめました。
そして、無事に3月上旬に引き継ぐことができました。
その後はまた追い込みすぎたということもあり、結局3月中旬で体が全く動かなくなりそのまま休職という流れになってしまいました。
また、病院の医師からの
という言葉もあり、退職ではなく休職の手続きをしました。
2 有休消化
毎日出勤ということが困難になっていたので、有給をたくさん使いました。
朝起きてすぐに、「あ、今日はだめだ」と体が重く動けない日は、 午後出勤に変更 していただいたり、1日有給 としてお休みにしていただくこともありました。
出勤してもネガティブな気持ちになってしまうし、迷惑もかけるので休める日は休みましょう。
3 仕事の負担を減らす
通常、設計営業は間取り図の作成やお客様対応、業者対応などたくさんの業務があります。
住宅ということもあり、大きなお金が動く職業でもあります。
そのため、やはり責任は重大です。
うつ病の前兆としても、私の場合は
・会話がうまくできない。
・頭が働かない。
と、より一層自分に負担をかけるような毎日を送っていました。
設計士のサポートとしてCAD図面を制作したり、マニュアルの作成など比較的簡単な仕事をしていました。
4 朝が辛い日は午後出勤
もう会社に来なくなるのでは?
早く笑顔になれる日が近づくかもしれません。
5 休職までのスケジュールを組む
うつ病と診断されてからも、「少しは無理しないといけない」という状況の方は多くいらっしゃると思います。
ただ、そういった責任感のある方がうつ病になってしまうことも多くありますので、まずは無理しなくても会社が回っていくかどうかを自問自答、もしくは他の社員に聞いてみても良いかもしれません。
大抵の場合は、自分が無理をしなくても、会社はなんとかして回っていきますので安心して休職して良いと思います。
私の場合はどうしても「自由設計の物件を一人で担当している」ということがあり、急に休職を取ると
今までのお客様とのお打ち合わせが無駄になってしまうのではないかというくらいに、確認作業や再ヒアリングなど、お客様にも社員にもとんでもなく迷惑がかかってしまいます。
そのため、急に休むのではなく他の社員と協力し、休職までの引き継ぎ等のスケジュールを組みました。
そのおかげで、無事に私自身もしっかり物件の内容をまとめることができました。
効果としては
・うつ病になってしまった本人も、「迷惑をかけてしまった」などといった
ネガティブになってしまう要素が減る。
といった効果がありました。
会社にとっても、本人にとっても余裕が生まれてきます。
6 急な休職への対応
これまで、会社に対応していただいたことをたくさん挙げてきましたが、結果的にはスケジュールより早くにリタイアをしました。
完全に体が起き上がれなくなり、ほぼ介護状態にまでなってしまいました。
引き継ぎも無事に完了して、体が逆に安心してしまったのかもしれません。
完全に動かなくなった日、上司に「病院に行って欲しい」と言われました。
私としては、
などと思っていましたが、動けなくなって4日後、診察予約していた日よりも早く受診をしました。
すると医師に「よくここまで頑張ってきましたね」と声をかけていただきました。
涙が溢れて止まらず、そのまま休職のための診断書を出していただきました。
診断書の内容としては、3ヶ月の休職でした。
結果的には仕事するにはまだ難しい・・・とどんどん引き伸ばし、約半年休職しました。
スケジュールを組んでいたくらいなので、会社としてももうすぐ休職に入る人間として扱ってもらっていましたが、スケジュール通りに行かなくても病院に行ったその日のうちに休職となりました。
7 パートとして復職後もフレキシブルな勤務形態
最後7つ目は、休職から半年後にパートとして復職した時のお話です。
復職を決意しても、なかなか以前のような毎日朝から夜まで出勤という生活は難しいです。
そのため、まずは週2回、1日3時間〜出勤しました。
それでも辛い日は欠勤や、1時間遅れての出勤にしてもらっていました・・・。
徐々に週3回、1日4時間に増やしていきましたが、結果としてはそれ以上出勤することはできませんでした。
そのまま会社の転換期ということでさらに環境が変わるということもあり、
上司と話し合った上で退職という流れになりました。
まとめ
以上、うつ病になって会社に協力していただいたこと7選をご紹介しました。
2 有休消化
3 仕事の負担を減らす
4 朝が辛い日は午後出勤
5 休職までのスケジュールを組む
6 急な休職への対応
7 パートとして復職後もフレキシブルな勤務形態
この記事は、うつ病になった本人だけではなく会社の方にもぜひ読んでいただきたい記事になっています。
ひとりでも多くの方がこの記事で救われるように。
笑顔になれる日が早く訪れるように、心から願っております。
コメント
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